大雪の夜の話③

雪の中、村の診療所まで保養所から車で通います。

よく考えると車通勤したのはあの時だけだったように思います。

午前は外来、午後はお宅に訪問診療です。
研修医の私はお手伝いでしたが。

冬だったので17時には真っ暗です。
仕事を終え、宿泊先の保養所に帰ります。

帰りは大雪でなかなか前もよく見えない状況です。
自分以外に車はありません。

カーナビはついていてナビ頼りに進みます。
ただ昔のカーナビでしかも村の環境なんで反応か悪いんです。全く道じゃないところをしめしたり。

どんどん進みますがあたりは真っ暗で前は雪で見えません。
通常15分くらいで着くのですがスピードがゆっくりとはいえ、着く気配がありません。

30分くらいたったでしょうか、さすがに道を間違えたのでは、という考えてきます。

それでも雪で前が見えないのでどうしようもありません。
来た道を戻ったりしましたが、ついに車が止まります。
道でないところを走ったみたいで、タイヤはスリップし前にも後にも進みません。

ガソリンは半分くらいなんで大丈夫なんですが、、
大雪の中道でないところに突っ込み、立ち往生となってしまいました。
つづく。

吉祥寺いろはメンタルクリニック 日比慎太郎