解剖学は苦手でした。

今は心療内科や精神科医として勤務していますが学生の頃は全ての科をまんべんなく勉強します。医大に入りこれから医者になるために勉強するぞ!とはりきり大学に通うわけですが1年生の時はひたすら基礎の勉強です。生化学や生理学。物理や英語の勉強で最初はやる気に満ちあふれていたものの、あれ?違うな。と思うようになりだらだらと1年送ったりたりします。授業もほぼ必須で選択肢もなく朝から晩まで同じメンバーで顔を合わせています。文系と理系に分かれた高校よりも選択肢はなくなんの勉強のためかわからないまま直前に暗記したりしてテストに向かいます。

ただ2年生になると一気に事態は変化しました。なぜなら解剖実習が始まるからです。一通り授業を受けた後解剖実習を行います。ちょうど今の時期くらいからでしょうか。5、6人のグループに分かれててお一人の献体を解剖しながら勉強するという実習です。最初は緊張して無言なんですが毎日数ヶ月続くので慣れてきます。献体が痛まないためですがとにかくホルマリンがきつく目が痛くなったり解剖の本を比べながら解剖していたら脂肪が本に挟まっていたり、ファミレスで解剖の教科書広げて勉強してたら出入り禁止になったりと色々と思い出はありました。ただとにかく血管やら筋肉やら骨の名前をひらすら暗記するのは苦手でありとにかくテストは赤点ばかりでした。よく通ったなと思います。整形外科にすすんだ友人はまた骨の名前を覚えてましたが、とにかく苦手だった私は血管とか骨とかあんまり関係ない科に進みました。ついでに先日上野の科学技術館で人体の不思議展みたいなのに行きました。暗記のプレッシャーなないためあの頃よりは楽しめました。ただ改めてその辺の知識はないことも再確認できました。吉祥寺いろはメンタルクリニック 日比慎太郎

その辺の知識はなくても毎日の診療には影響はありません。